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■ Report 第41回Eビジネス研究会
 
『ビジネスに使われだしたblogの現在と可能性』
〜blogカンパニー、シックス・アパートが語るビジネス戦略〜
 
株式会社インプレス
インターネットマガジン編集部
編集長 西田 隆一 氏

シックス・アパート株式会社
代表取締役 関信浩 氏

  サムネール 【当日資料-抜粋版】

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インプレス


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シックスアパート

41回目の今回は、前回に続くblog(ブログ)企画第二弾として、Eビジネス業界の情報誌として人気のある月刊「インターネットマガジン」の西田編集長と、ブログ・ツールの世界水準と言われているシックス・アパート社の関社長をお招きして、ブログ専業の同社の歴史からブログのビジネス利用の事例まで、ブログ市場をさまざまな角度からお話いただきました。


■ブログの定義とは?


今巷で使われている「ブログ」とは、どのような意味合いなのか。まずは、その定義を確認しておきましょう。西田編集長によれば、最低限以下の5つの要素を備えているものを「ブログ」と呼ぶそうです。
  1. サーバー側でコンテンツが管理されている
  2. コンテンツの管理者は、大抵の場合、一人の個人あるいは少人数である
  3. 見出しと本文(文字・画像)が主な構成要素である
  4. 入力した内容は、必ず時系列で表示されている
  5. コメント機能・トラックバック機能(コメントを書きたい側が、自分のサイトにリンクを自動的に張る機能)・RSS機能(ブログの内容が更新されるとリアルタイムにお知らせする機能)を備えている
さらに言えば、(6)CSSテンプレート、HTMLテンプレートを使って、サイトのデザインを変えられる機能を備えていることも一要素と言えるそうです。
一方、ブログを作る上では、「ツール」と「サービス」の二つに大別することができます。「ツール」とは、レンタルサーバーなどのサーバーを立ててその中にアプリケーションを入れ、自分ですべて運用するタイプのブログです。それに対してサービスとは、事業者がブログをサービスとして提供するタイプで、現在、ほとんどが無料で提供されています。
サービスを無料で提供しながらも、事業者はそれをビジネスとしている…。この謎が今回のセミナーの焦点になります。


■ブログサービスのビジネスモデル


現在、ISPやポータル各社がこぞってブログサービスに参入していますが、ブログをどのようにビジネスに結びつけているかというと、以下のようなビジネスモデルが挙げられます。
  1. 有料課金のシステム…サイトをカスタマイズ化できるように高機能化させたり、広告を掲載できるようにして、そこから収入を得ています。
  2. システム販売…ブログサービスのシステムをOEM供給などで販売することによって、収入を得ています。
  3. 広告…ブログは、トラックバックの機能によって、ユーザーがリンクを張りやすい文化を持つため、広告媒体としてもビジネス展開が可能です。最近では、サイトの中身にマッチした広告を配信するサービスや、成果報酬型の広告(アフィリエイト)などの仕組みもあります。前回のレポートでお伝えしたとおり、ブログはSEO効果も高いため、プロモーション効果は計りしれないものがあります。
  4. コミュニティ…ブログには高い集客効果があり、そのコミュニティに対してビジネスを展開することもできます。例えば、ブログでユーザーがある商品やサービスについての記事を書き込めば、それが広告効果につながるというものです。楽天の楽天広場などは、この典型と言えます。
  5. ユーザーサービス…ユーザーを抱えている会社が、ユーザーの満足度を高めるために、ブログサービスを供給してISPなど既存サービスの満足度向上を図っていますが、ほとんどが会員限定のサービスです。
以上が、ブログビジネスの根幹です。現在のブログサービスへの訪問者数は、トップの楽天が500万人以上、ライブドアの成長ぶりも顕著で、このまま行くと老舗の「はてな」を抜いてしまう勢いとなっています。


■個人ユーザーから企業ユーザーへの広がり


続いて関氏より、急成長するブログをとりまく状況について、自社の戦略も含めてお話いただきました。

前半、西田編集長より頂いたブログの定義と比較すると、関氏は、ブログをより広く捉えていて、「ブログ=簡単に更新できるホームページ」という認識を持っているそうです。

これまで多くの人がホームページを持ちたいと考えていたにも関わらず、HTMLが習得できないために作成そのものを断念したり、あるいは一度作成したものの、更新し続けることができなかったりするケースが多々ありました。

事実、ブログの登場以降、様々なホームページがブログ化されました。

よく知られたケースでは、金融アナリストの木村剛氏のブログには、一日に何万人ものアクセスがあります。また芸能人やタレント、スポーツ選手、政治家などが一般の人たちとコミュニケーションを取るためのツールとして、ブログを使い始めています。このようなことが可能になったのも、ブログがホームページの更新を簡単に行うことができるツールだからと言えるでしょう。

関氏によると、一般に、ブログは3〜4のタイプに分かれると言われています。まず世の中に自分の意見を問う「ジャーナリズム型」、個人の備忘録としての「日記型」、企業や小グループなどの中で意見を共有するための「コラボレーション型」、類似の形で、親しい友人や家族に対する近況報告である「メール代用型」です。すべてのタイプについて言えることは、コミュニケーションの手段としてブログが使われているということです。

また日本におけるブログ人口に関してよく聞かれるそうです。ブログの定義そのものがはっきりしていないので、お答えするのは難しいのですが、たとえばあるpingサーバーのデータからは約30万人という数字が出てきます。ただし日本で提供される多くのブログサービスは「pingサーバーに情報を送る」という機能がオフにされているため、実際の総ユーザー数は、たとえばこの機能をオンにしている割合を3割と高めに設定したとしても100万人で、それ以上かもしれないと言われているそうです。


■ブログの世界水準と言われるシックス・アパート社


関氏が代表取締役を務めるシックス・アパート社は、アメリカ人のベン(プログラマー)とミナ(デザイナー)のトロット夫妻が2001年に創業した会社で、Movable Typeと呼ばれるブログ・ソフトウェアをインターネット上で公開したことから始まりました。その後、日本法人を昨年の12月に設立、2004年には欧州のブログ企業を買収して欧州拠点としました。今後もワールドワイドで事業を拡大していく方針だそうです。

主なブログ製品としては、やはりMovable Typeが有名です。これは、いわゆるサーバーソフトで、エンドユーザーによるインストールが必要なため、上級者・ビジネス向けのソフトウェアといえます。
一方、個人やSOHO向けのブログサービスとして、TypePadがあります。こちらは、運用が全く不要なサービスで、レイアウトなどのカスタマイズをマウス操作のみで実現します。もちろん携帯電話からの更新も可能です。

シックス・アパート社は、ブログにトラックバック機能を初めて実装した会社としても知られています。トラックバック機能以外にも、TypeListというアフィリエート・サービスと連動したコンテンツを簡単に作成できる機能を実装するなど、常にブログ業界をリードしています。

最後に、現在多くの割合を占めている個人のブログ・ユーザーについてお話がありました。日常的にブログを書き、その操作性や利便性を熟知している個人ユーザーはブログのビジネス利用に関するキー・パーソンと言えます。シックス・アパート社にも、「企業のホームページをブログに変えるにはどうすればいいか」といった問い合わせが多数来ているそうです。

現在、ブログのビジネス利用として、例えば、広報サイトとしての「社長ブログ」、商品情報を提供するブログ、CRMなどマーケティングへの活用、イントラネットとしての社内ブログなど、大手企業でブログの本格的な採用が急激に広がっているそうです。

                                          2004.10.29
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