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■ Report 第44回Eビジネス研究会
 
『アフィリエイトマーケティング−オンラインセールスチャンネルの構築』
〜アフィリエイトASPの先駆者が見るアフィリエイト市場とその未来〜
 
バリューコマース株式会社
代表取締役社長 兼 最高経営責任者
ブライアンネルソン 氏

  サムネール pdficon
当日資料(抜粋版)

44回目となる今回は、日本におけるアフィリエイトサービスプロバイダーのパイオニアとして業界をリードする、バリューコマース(株)代表取締役社長兼CEO ブライアン・ネルソン氏より、アフィリエイトマーケティングの概要と今後のEコマースにおける動向などについてお話いただきました。
日本で最初にアフィリエイトを導入した企業のトップは、現在の市場をどう見ているのか、またウェブ、モバイル、Eメールを含め約8万ものパートナーシップを結ぶ同社のマーケティング手法についてもお話いただきました。


■アフィリエイトとは?


アフィリエイトの仕組みは、ウェブページを見た一般ユーザーが、そこに張られている広告をクリックして広告主(企業・ショップなど商品やサービスを提供する側)のサイトへ行き、そこで商品購入や会員登録、資料請求などをすると、ウェブページ運営者(アフィリエイトサイト:バリューコマースでは「パートナーサイト」と呼んでいます)に紹介手数料や報酬が支払われるというものです。
このプログラムの特徴は、広告主とウェブページ運営者の間にバリューコマースのような、いわゆる仲介サービス業者(ASP)が入るという点です。仲介サービス業者が入ることで、ウェブページ運営者は面倒な手続きをすることなく、多くの広告主と契約することができます。
一方、広告主側から見れば、オンラインを使うことによって費用対効果の高い広告を配信することができ、しかもターゲット顧客に着実にアプローチする販売チャネルを構築できるといったメリットがあります。こうした点が、近年アフィリエイトが高い注目を集めている理由なのです。
現在、バリューコマースでは、ウェブ、モバイル、Eメールを含め約8万ものパートナーサイトと提携しており、その数は日本最大を誇ります。これほどのネットワークを持っているからこそ、広告主もウェブ運営者もお互いにベストマッチな提携をすることが可能なのです。


■アフィリエイト発展の歴史


では、ここでアフィリエイトの歴史を簡単に紹介しておきましょう。このプログラムが生まれたのは、90年代後半のアメリカであると言われています。当初はいわゆるバナー広告から始まり、それが定着した後、企業はより費用対効果の高い広告手法を模索するようになりました。
その後、大手Eコマース企業を中心にカスタマイズされたトラッキングシステム(クリックするだけでなく、誰が、何を、いつ、いくら購入したかが瞬時に分かる情報システム)が導入されるようになりました。中でもアマゾンは、サービス開始から2年間に13万ものパートナー提携を結ぶことに成功。2000年には、アマゾンの商品を販売するサイトが100万を超えるようになり、世界的にも注目が高まったのです。
2000年以降は、この勢いが急激に加速し、アフィリエイトマーケティング業界は、巨大提携ネットワークの構築に注力を始めました。また、成功報酬型(CPA)がオンライン媒体として確実に定着し始めたのもこの頃です。
現在は成熟期へと入り、アフィリエイトはより多目的なソリューションになりつつあります。具体的には、長期的な拡販チャネルの構築を目指し、提携パートナー、広告主、プロバイダーが長期のパートナーシップを維持するようになっています。


■アフィリエイトマーケティングのビジネスモデル


バナー広告、ポータルショッピング、ポータル、スポンサーシップ、オフライン、メールなど他のオンラインマーケティングと比較したとき、アフィリエイトマーケティングは、圧倒的に高いアドバンテージを持っていると言えます。
このことを証明するためにも、アフィリエイトマーケティングのビジネスモデルについて、ネルソン氏より具体的な説明がありました。ここでは、広告主、ウェブ運営者それぞれから見たメリットを挙げてみます。


<広告主のメリット>
  • 成功報酬型の売上高が大幅にアップする
  • どの商品がいつ、誰に、どれだけ売れたのかが明確に分かるため、将来の予算や見込売上の管理がしやすい
  • ブランド認知力を向上させるための費用対効果が高い
  • 個別のウェブサイトを経由し、より個人的な営業方法でアプローチすることによって、ブランドのロイヤリティを確立することができる
  • 顧客に対する的確なターゲッティングが可能である
  • 顧客獲得にかかる費用が削減できる
次に、ウェブ運営者側から見たメリットとしては、以下の点が挙げられます。


<ウェブ運営者のメリット>
  • 無料でサービスプロバイダーの提供するアフィリエイト・ネットワークを利用することができる。必要条件は、コンテンツの簡単な開発、サイト経由のトラフィック量(ネットワークを伝える情報量)と売上を一定以上生み出すことのみである
  • 自分のサイトで利益を獲得できる
  • 専門のビジネスとして、お小遣い稼ぎとして、新しいキャリアとして活用できる(最近では、本業を辞めてアフィリエイトで生活している人も増えています)
■アフィリエイトマーケティングでビジネスを成功に導くには


では、ウェブ運営者(主に個人)、広告主がアフィリエイトを利用していく上で、成功のコツはどのような点にあるのでしょうか。
まず、個人がアフィリエイトプログラムを利用する場合、以下のような一定の手順を踏む必要があります。

  1. 自分のサイトのコンテンツに合った商品やサービスの種類を選択する
  2. それらの商品やサービスは、どのような企業が扱っているのかを見分ける
  3. その企業がアフィリエイトプログラムを利用しているかどうかを調べる。または、アフィリエイトネットワークに最適な企業が参加しているかどうかを探す
  4. 提携パートナーになるための申込手続を行なう
  5. 最適なプロモーション方法を選択する
  6. 自分のサイトを宣伝し、成果を監視する
一方、広告主の側から見たアフィリエイトプログラム構築のポイントは以下 のとおりです。

  1. 自分の会社が、アフィリエイトプログラムに参加する熱意があるかどうかを判断する。また、どういうプログラムに入って、どういう戦略を打つかを明確にする
  2. 社内での実施(自社開発を行うか、外部のアフィリエイト技術をライセンス 使用するか)またはプロバイダーと契約するかを決定する
  3. どのアフィリエイトサービスプロバイダーが、自社のマーケティング戦略に 最も適しているのかを総合的に判断する
  4. プロバイダーへの委託料をどれくらい支払うことができるかを明確にする
  5. プログラムの開始、拡大、最適化
なお、上記3に挙げた、広告主がアフィリエイトプロバイダーを選ぶ際のコ ツについては、以下の点を検証する必要があります。

  • 固定費や運用費などのコスト面
  • ネットワークに参加しているパートナー数
  • 専門としている業界や成功事例の多い業界を持つネットワーク
  • 広告主のサイトへ提供されるサービスやサポート内容
  • プロモーションや広告形式の種類、専門とするプログラムの種類
現在、日本にある大手アフィリエイト業者としては、提携パートナー数トップ(82,000サイト、広告主1,000社)のバリューコマースを筆頭に、外資グラムは日々進化を遂げており、今後も包括的なアフィリエイトプログラムの登場など話題にはこと欠きません。

                                           2004.12.9
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