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第52回Eビジネス研究会 |
『爆発的人気をキープするモバイルソリューション成功の秘訣』
〜急成長するモバイルコマース、その運営ノウハウとは〜 |
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株式会社ゆめみ
代表取締役社長 深田 浩嗣 氏
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52回目となる今回は、日本最大級の携帯メルマガ配信サービスやモバイルコマースサイトを運営されている、株式会社ゆめみ 代表取締役社長 深田 浩嗣 氏 よりモバイル市場動向、PCとケータイの違いやモバイルビジネスの将来像を踏まえて、モバイルコマース成功の秘訣についてお話いただきました。
■モバイル市場動向は?
1999年から2002年にかけてモバイル市場は、約4000億円規模の市場に成長拡大していきました。2003年はモバイルコマース元年と呼ばれており、今後は広告・コマース市場の拡大に加え、パケット定額制の普及が本格的に進行することで、「来年あたりケータイも次のステップに進み、重要なメディア・チャネルになっていく」と深田氏は予想しています。
また2006年にモバイルの市場は、劇的に変化するといわれています。Felica搭載端末機普及率向上・ナンバーポータリティの導入・新キャリア登場の可能性・パケット定額制の普及率向上により、コンテンツ市場以外のソリューション市場・コマース市場・コミュニティ市場・広告市場が新たに大きく伸びていくでしょう。
■PCとケータイの違い
それでは、PCサイトとケータイサイトに違いはあるのでしょうか?ケータイのメディアとしての特徴は、「暇つぶし」「衝動的」「検索・比較性に乏しい」の大きく3つに分かれます。まず、「暇つぶし」ですが、ケータイには、電車の待ち時間や人との待ち合わせなどに、接続時間はそれほど長くはないが、いつでも接続できるという特徴があります。「衝動的」は、電車が到着すればすぐに切ってしまうというものです。PCと違い、キャッシュなどの履歴が残らないことから、興味を引き続けられるコンテンツを維持することが重要になってきます。「検索・比較性に乏しい」というのは、表示できるスペースが限られているためです。
上記の特徴を意識してサービスをどうリリースしていくのか?を考えた場合、表示できるスペースが限られていますから、目的達成の為に一目見て理解できるメッセージというのが重要なポイントであり、的確なナビゲーションも必要不可欠です。また、PCコマースサイトを運営する企業がケータイサイトを作成する場合、まずPCユーザー向けにサイトを作成し、ケータイサイトはあくまでPCの補完的要素とするのか、それともケータイユーザー向けに新しくサイトを作成するのかによって、サイトの作り方は非常に大きく異なってきます。
■クチコミコマースモデルの可能性
株式会社ゆめみでは、月商4億といわれいる日本最大級の女性向けモバイルコマースサイト「カールズショッピング」を運営しています。人気を集めた理由として、効果的な媒体運動やユーザの教育やコンテンツのこだわり、さらには雑誌や他のメディアとのコラボレーションによるリアル連動が挙げられます。同社は、ケータイに特化したSNS「フレリン」も運営しており、ユーザプロファイルをベースとしたビジネス展開を行っています。属性情報の把握とコミュニケーションハブ構築によるクチコミコマースモデルに対し非常に強い可能性を感じています。
現在、コマースサイトとコミュニティ(SNS、ブログ)は、それぞれ別のサイトで構成されており、各サイトでアフィリエイトが行われているにも関わらず連動性があまりありません。そこで、コマースサイトとコミュニティを結ぶハブをケータイ側に用意することで、コマースサイトで表示されていた購入履歴や買い物カゴがコミュニティのプロフィールや投稿記事にも表示させることが可能になり、収益を一元管理できるようになります。顧客の購買意欲が友達のブログを見たからというクチコミが重要視され始めているように、株式会社ゆめみでは、コマースサイトとコミュニティを運営している強みを生かし、ケータイコミュニティ連動型自動アフィリエイトシステムを開発中であり、2005年春に商品化の予定です。
■テレビ連動型ケータイソリューション
クチコミコマースモデルは、PCサイトとコミュニティを連動させるモデルでしたが、テレビ連動型ケータイソリューションというのは、テレビメディアとコミュニティを連動させたモデルです。テレビの視聴者が番組で紹介された商品購買やフレリン利用希望者がケータイでコミュニティサイトへアクセスし、番組と連動したサービスをコミュニティサイトで提供します。視聴者参加型コミュニケーションをケータイで連動させることにより視聴者の携帯メールへメルマガ配信やプレゼント・クーポン配信が可能となります。
■メディアとケータイの将来像
ケータイでPCサイトとコミュニティの連動、テレビメディアとコミュニティの連動のように、ケータイは非常に他メディアとの相性に優れています。逆を言えば、ケータイ単体だけでは、メディアとしての魅力が損なわれてしまいます。よって、表現力豊かな紙媒体・PCサイト・テレビ・店舗を利用し、いわゆるファーストメディアからセカンドメディアであるケータイへユーザーを効率よく誘導し、既存メディアと連動し相互補完することで、ケータイはますます重要なツールになっていくでしょう。
2005.5.12
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