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■ Report
  
第74回「Eビジネス研究会」                         平成18年7月28日(金) 
   
テ   ー  マ:  『「Pheedo.jp」が形成するRSS広告のヘッド市場』
   
Eビジネス:
マイスター
トランスコスモス株式会社
MCMサービス統括 アドソリューション2.0部 Pheedo課
マネジャー 長谷川 武恒 氏
    
当日の様子はこちらから
             
 

74回目の今回は、トランスコスモス株式会社 MCMサービス統括 アドソリ ューション2.0部 Pheedo課マネージャー 長谷川武恒氏をお迎えして、話題のRSS(Feed)について、事例や今後の展開予想を交えてPheedo.jpの視点でお話いただきました。


■アドソリューション2.0部の誕生
 


トランスコスモスは、コールセンターやコンタクトセンターといったアウトソーシング事業をメインにしながら、実はインターネット投資を沢山しています。ここ数年は、投資から実際に自分たちで実業を持ってサービスを展開していこうとしており、マーケティング、デジタル関係のビジネスについても非常に幅広く展開しています。  


トランスコスモスの中には、大きく分けて「営業」と「生産」といった2つのセクションがあります。長谷川氏が所属するアドソリューション2.0部は、サービスを企画して営業に提供する「生産」のセクションであり、もともとは昨年10月まで子会社であったAD2という会社のメディア事業部(広告代理店に商品を卸す部署)がスピンアウトしてできた部門でした。


AD2のスピンアウトに際しては、AD2がもともと持っていたバナーネットワークの事業を拡張して、何か新しいことをしようと考えました。会社のドメインとして「広告を担いで商売をする」ということが基本にある中で、長谷川氏を中心としたメンバーは、当時流行し始めていたブログやSNSなどに広告を用いて、ビジネスを仕掛けられるのではないかと考えたのです。


そこで、RSSを広告媒体としてサービス提供する方法を模索する過程で挙がったのが、当時その分野で先進的な技術を持っていた、アメリカ・Pheedo社のライセンスを使ってビジネスを展開していくことでした。結果的にこの方法が採用され現在に至っています。


■RSSを使って何ができるか?  


RSSを使ってビジネスを展開するにあたり、それを広告媒体として広めていく上で、現状どれくらいの規模があるかというと、普及率は残念ながら横ばいで、昨年の今頃が5〜10%程度でしたが、そこからあまり伸びていません。  


RSSの購読利用は、基本RSS専用のリーダーを使用します。その種類はウェブホスティングス型、ティッカー型、クライアント型などです。利用の目的は、新着の情報、中でもニュース系や趣味・趣向に関する最新情報をいち早く取りたいというニーズが高くなっています。


今後はおそらく、その人の趣向や情報の取得の仕方に合ったリーダーの使われ方がされるのではないか、と長谷川氏はいいます。出始めの頃は自作なども含めた専用のRSSリーダーで購読されていましたが、次第にWebベース/ブラウザ寄りになってきて、今では「グーグルパーソナル」や「Windows Live」のように、自分でRSSをアグリゲートできるようなリーダーを使いながら情報管理しているケースも増えてきています。  


ただし、情報の読み方や目的によっては、そこからまた専用のリーダーなどに回帰していくと長谷川氏は見ています。RSSリーダー単体でどれだけ普及するのかという問題はあるものの、今後はよりマルチな形で、RSSをプラットフォームにしながらメールも書けて、RSSも読めて、スケジュールも管理できて、自身のブログにも投稿できるような複合的なものが主役になると思われます。


■Webサイト・メールに続く第三のメディアに  


RSSは、メールに非常に近い機能を持っています。ソリューションやサービスの届け方、情報の伝達の仕方、また広告の入れ方などもメールに似たような形式です。  


RSSリーダーの利用者は、毎日のリピート率すなわちアクセスの頻度が高い点が特徴です。したがって、今までは何か新しいニュースを取りにいこうと思った場合、メールマガジンを取って過去のニュースも含めてサマライズしているものを見たり、自分でブックマーク先に行ったり、検索で調べてニュースサイトに情報を読みに行くというように少し時間のズレがあった状況が、リアルタイムで情報を入手できるようになります。そのため、その後のアクションも起きやすく、RSSを起点としてネットライフが広がっていくというユーザーの傾向が出てきています。  


そこに広告を提供することで、広告主にとって効果の高い商品、さらには最終的にユーザーにとっても魅力的なサービスを作れるのではないか、というのが弊社の考え方です。今後はRSSがWebサイト、メールに続く第三のメディアになる可能性が十分あると考えています。


■Pheedo.jpのサービスとは  


トランスコスモスが展開するPheedo.jpのサービスとは、メディアからお預かりしたFeedに広告を配信する、またメディアからお預かりしたFeedの効果測定を行うというものです。広告を配信するだけでなく、オリジナルの記事等の効果の検証・問題解決までトータルにサポートする点が、Pheedo.jpの特徴です。


現状では、自社でFeedを配信しているメディアは、その効果をほとんど把握していないという実情があります。そうしたメディアに対して、実際にどのくらいの登録があって、ユーザーはどんなRSSリーダーから見ているのか、どのアイテムがどのぐらい見られてクリックされているのか、といったことを数値化し、レポートする事が効果測定の価値となります。  


Pheedo.jpの特徴は、オリジナルのFeedをいったんメディアからお預かりして、そこに広告を付けて再配信するという点です。したがって、ユーザーは今まで通りメディアに情報を取りにいってはいるものの、トランスコスモスから再配信された情報が届きます。いったんFeedを預かることによって、最適化された広告を配信したり、お預かりしたFeedの効果測定をすることが可能になるのです。


■競合サービスとの比較  


Pheedo.jpは、もともとコンテンツマッチしていないため、配信する際にはふさわしい広告を選び→その広告主で良いかというメディアの審査をクリアして→採用という手順を踏んでいます。したがって、これまでのウェブ広告やメール広告と同様、審査ありきで配信を決めるということになります。この点は、他のRSS広告を扱う会社と大きく異なる点です。   


一般的にWeb2.0の流れの中で注目されているのは、「テールをどう取り込んでいくのか」ということです。しかしPheedo.jpのビジネスは、まずヘッドを作ることから入っていきました。これには理由があり、仮にテールから入っていってコンテンツマッチをどの会社もやるようになると、ヘッドは発生しなくなるからです。


例えば、テールの中にある人が書いたブログがあり、そこでFeedを出している場合、入る広告の料金は基本的に大きなメディアから小さなメディアまで同じ扱いになります。つまり、ヘッドやテールが出ない平たい状態になるのです。そうなると、RSSというもの自体が広告の大きな枠組みの中では、テール商品の扱いになると長谷川氏はいいます。  


言うなれば、メディアの規模や影響力によって妥当な広告料金をメディアが付けられるようにするためにもPheedo.jpのシステムが必要となり、それが必然的にヘッドを作ることにもつながるのです。


ヘッドの部類に入るRSSは、購読者数とニュースの本数を基準に、どれ位の頻度で広告を配信するかによって価値が決められます。つまり、従来のウェブ広告商品に近い設計になっており、それを包括的にやるのがPheedo.jp最大のポイントなのです。


Pheedo.jpでは、まずヘッド市場を作る、その上でテール市場にも参入する、といった戦略を構想しています。


■RSS広告の将来像  


では、RSS広告は今後どのような展開を見せるのでしょうか。


先に述べたとおり、現状では市場自体が小さいため、業界では同業他社が共同して市場を活性化していこうという動きがあります。例えば、あるメディア社とは既存のウェブのバナー枠とRSS広告をセットにする商品企画があったり、また雑誌の「特集」のような形で、その配信デバイスの1つとしてFeedの広告枠をセット商品にすると言ったようなものも考えています。  


一方、先に述べた広告のターゲッティングについては、これを自前で用意するか他社に依存するかという問題があります。外部の広告ベンダーや商品サービスベンダーからAPIでデータをもらって、自社でカテゴリー分類した枠に広告を差し込んでいくのか、あるいは自社でコンテンツマッチをしなくても、タギング等によりキーワード化してそれをXML化して広告をもらうという動きなどもあります。






● 質疑応答


Q1 RSS広告について、従来の広告との間でどのような違いがありますか?   
また、RSS広告にマッチするクライアントとは、どのような先なのでしょうか?

A1 例えば、弊社のスタンドアローン(記事自体が広告)で広告を出す時に我々がすごく気を使うのは、「広告の出し方もニュース性が高そうな作りにしましょう」ということを、広告主さんとはお話させていただいています。やはりニュース性があった方が、ユーザーにとっても情報価値が高いものになると思いますので、キャンペーンや新製品情報をメインと考えた広告主さんがRSS広告に適していると思います。


Q2 現状では、RSSを見るユーザーがヘビーユーザーだというお話がありましたが、広告を出す場合もやはりそういった層をターゲッティングしていくべきでしょうか?

A2 現状、弊社ではヘビーユーザーが興味・関心を持つ商品やサービスに関する広告を配信する傾向にあります。とにかく先進性があるような商品を出すとレスポンスも高くなります。しかし、バナーやリスティングなどに比べて、レスポンスの速さという点でRSSが優れていることは分かっていますが、それ以上の広告効果は現在検証をしているところです。


2006.7.28
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