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■ Report
  
第95回「Eビジネス研究会」                         平成20年2月14日(木) 
   
テ   ー  マ:

『本格的モバイル検索時代突入!もう無視できないモバイルSEO』
〜モバイルSEOの対策と効果を徹底解説〜

   
Eビジネス:
マイスター
株式会社ヴイワン
代表取締役 面来 哲雄 氏
    

95回目の今回は、株式会社ヴイワン 代表取締役 面来哲雄氏をお迎えして、「本格的モバイル検索時代突入!もう無視できないモバイルSEO」をテーマに、モバイル検索の最新動向と対策ノウハウについてお話しいただきました。


■モバイル市場の伸び


モバイル市場は、現状ではPCのネット市場の約10分の1の規模と言われています。PCの市場も伸びていますが、それ以上にモバイル、特にコマース市場が伸びています。モバイルコンテンツフォーラムのデータによると、2006年のモバイルビジネス市場は9,285億円と前年比2,061億円増加、その内訳は、モバイルコンテンツ市場が3,661億円(前年比16%増)、モバイルコマース市場が5,624億円(前年比38%増)という比率でした。


■モバイルの機会と脅威


最初に、機会としては、auのトップ画面にGoogleの検索窓がついて以来、モバイル検索が一般的になり、勝手サイトにもユーザが流れていくようになったこと、そして、2010年には第4世代ケータイが出回ることにより、スピードが速くなることなどが好材料です。


一方、脅威のほうは、今年2月に開始されたフィルタリング。ドコモとauはホワイトリスト方式を採用したため、キャリアが選んだサイト、つまり公式サイトしか見られず、モバゲーなどのコミュニティサイトが見られなくなる可能性があります。また、フルブラウザの搭載が普及するにつれ、ケータイでPCのサイトを見るユーザが増え、ケータイサイトを見なくなるといった傾向も予測されます。


そのほかにも、ドコモとGoogleの連携、iPhoneの発売、WiMAX、キーワード別表示など、モバイル市場にはまだまだ先が予測できないトピックがあります。


しかしながら、今言えることは、モバイル検索のアクセスは確実に増えているということです。


■各キャリアの検索エンジン対応


ネットエイジアリサーチの調査によると、モバイル検索においてもYahoo!とGoogleの2強がそれぞれ53.3%、40.0%(2007年9月)とシェア優位に立ち、その他の検索サイトは混戦気味の状態にあります。


2006年からどのキャリアも検索エンジンと提携し、トップページに検索窓をつけるようになりました。auは2006年7月よりGoogleエンジンを導入。検索結果は1ページ内に「公式→一般→PC」の順に表示されます。KDDIの2007年決算資料によると、アクセス比率は公式22%、一般47%、PC31%と発表されています。


NTTドコモは2006年10月より9サイトの検索エンジンと提携。現在では提携先は15社に至っています。ただし、imode検索で対象となるのは公式サイトのみです。ソフトバンクは2006年10月にYahoo!ケータイのサービスを開始。検索結果は公式・一般が混在しています。


2008年春にはドコモもGoogleエンジンを導入します。検索結果は「公式→一般→PC」の順に表示されるようになります。imenu検索は存続するものの、現在の公式サイト優先から確実に切り替わるのです。これによって、Googleのシェアが確実にYahoo!モバイルを上回る見込みで、ちまたではシェア8割に達するのではないかと言われています。


このように、キャリアを押さえている検索エンジンが強い傾向にありますが、モバイル検索エンジンには現在、数多くの種類があります。比較的新しいものが多く、常に改良され変化が激しいのが特徴です。観察していると、短期間のうちにトップページがものすごく変化していたり、使い勝手がよくなったりしていることが分かります。国産の検索サイトにも優れたものがたくさんあります。例えばF★ROUTEのクラスタリング検索のように非常に使いやすいものがあります。


■検索されているキーワード


ユーザーの検索動機についてのデータを見ると、PCで検索をするときとシチュエーションが明らかに違うことが分かります。外で検索することが多いため、着うた、天気、お店、地図などが上位に来ています。また、暇つぶしに検索する人も多いという結果が出ています。シチュエーションに注目すると、SEO対策をするときの参考になるのです。


次に、検索するキーワード数ですが、Overtureさんが出されたデータによると、複合キーワードがPCと同じくらい利用されています。各社の調査結果を見ると、複数語検索が当たり前という結果もあれば、依然、1語検索が多いとする結果もあります。ユーザの実態を見ると、検索語と検索語の間にスペースを入れるかわりに、「○○の○○」というふうに1語にして検索するケースが多く見られます。したがって、SEO対策をするときには、複数キーワードにアクセスがあるということを前提に対策していくことになります。


モバイル検索のビッグキーワードでの検索数は、かなりまとまった数にのぼります。2007年11月時のOverture検索数の実績では、「ゲーム」や「懸賞」が2800万、「美容」が1000万と、なかなかPCでは見られない件数が出ています。モバイル関連のキーワードが上位を占める一方で、美容・健康食品・結婚など、パーソナル性の高いキーワードが上位に来ることも、モバイル特有の傾向です。


現在、どんなキーワードが検索されているのか、検索エンジン各社が提供する検索ワードランキングで調べることができます。例えばgooモバイルやinfoseekのランキング。また、CROOZは女性ユーザが多いので、女性寄りのランキングを見ることができます。エフルートが提供している「検索生中継」では、リアルタイムでどのようなキーワードが検索されているかが分かるというおもしろい仕掛けをしています。全体的な傾向としては、流行りもの系で「脳内メーカー」、「顔ちぇき」など、エンターテイメントの「着うた」、「グッズ」など、モバイル関連で「デコメ」、「ブログ」、「動画」、特定ターゲットが検索する「ダイエット」、「美容」などが最近多いキーワードです。


■モバイルSEOとは


モバイルSEOとは、モバイル検索エンジンに最適化させたサイトにすることをさします。上位表示するための主な方法は、モバイル検索エンジンのアルゴリズムに対応させること、アルゴリズムは頻繁に変わるのでメンテナンスをすることです。しかし、実はまだモバイル検索エンジンは精度が高くありません。そこには、いろいろな原因があります。


原因の1つは、PCのSEO対策がそのまま使えないということです。PCとモバイルを比較してみましょう。


対象検索エンジンで言うと、PCの場合、Yahoo!、Googleの検索がメインで、これらによって9割対応できると言われています。一方モバイルでは、Yahoo!、Googleに加え公式検索などもあり、さらに3キャリアごとの対応も必要です。3キャリアそれぞれの検索結果の順位も違います。


内部対策で言うと、モバイルサイトは通常システムで構築し、動的なページになっていることが多いです。また、携帯端末からのみアクセスを受け入れているケースが多いので、検索エンジンのクローラをはじいてしまい、回避する対策が必要になってきます。


外部リンクは、PCの場合SEO対策に有効です。しかし、モバイルの場合外部にリンクすることがあまりありません。PCのような相互リンクという文化もありません。オーソリティサイトが少なく、なかなか有効な手を打つことができないのです。


そして、出回っているノウハウがPCに比べて圧倒的に少ないのが現状です。これまで企業側もモバイルサイトをあまり改良してこなかったため対応が遅れているのです。我々は2006年からモバイルSEOの事業を始めましたが、市場で声を聞くようになったのは去年の後半くらいからのことです。


■各キャリア、各検索エンジンへの対策


モバイルSEOでは、3キャリアごとの対応が異なります。公式メニューの検索に関して言うと、NTTドコモの場合、基本的アルゴリズム以外にiモード内評価が加算されます。外部リンクは評価されません。auの場合は内部対策は有効ですが、外部リンクは評価なし。ソフトバンクの場合は、内部対策、外部対策の両方が評価されます。


次にYahoo!モバイルの動向についてお話しします。Yahoo!モバイルの検索後の並び順は、(1)ピクチャー広告、(2)Overtureの検索連動型広告、(3)携帯サイト検索結果(5件)、(4)PCサイト検索結果(2件)の順です。概してカテゴリサイトの力が強く、順位変動は少ないです。Yahoo!モバイルで「着うた」を検索すると、上位はやはりカテゴリサイトです。昔はタイトルに「着うた」と入っているサイトが強かったのですが、最近はそうでもなくなっています。例えば「着うた コブクロ」ではカテゴリ外が大半になり、ほとんどが無料系サイトです。クローラが回っているため上位に来るのです。


Yahoo!モバイルは、2007年初期にはカテゴリ登録を最大評価していました。現在では、カテゴリ登録の申請は通りにくくなっています。2007年6月にはカテゴリ登録を有料化する、ビジネスエクスプレスが開始されました。10月にはトップページがリニューアル、11月にはアルゴリズムがかなり大幅に更新されました。カテゴリ登録外のサイトが不利な状況が改善され、いいサイトは上位にあがってくるようになりました。サイトのアルゴリズムやトップページがめまぐるしく変化しているのですが、とは言え現状では、順位の変動が起こるのは月に2回程度です。


一方、GoogleモバイルはYahoo!モバイルとは違った特徴を持っています。Googleモバイルの検索後の並び順は、(1)アドワーズ広告(1枠)、(2)携帯サイト検索結果(公式・一般の区別なく5サイト)、(3)PCサイト検索結果(5サイト。携帯サイトにリダイレクトされる)、(4)アドワーズ広告(1枠)となります。EZweb公式サイトの場合は公式4枠、一般3枠、PC3枠が基本となります。また、Googleモバイルでは、検索したキーワードによって表示順が変わります。「レストラン」で検索すると地域のレストラン情報が出てきたり、「イチロー」で検索するとシーズンオフでもニュースが表示されたりします。


Googleモバイルで「着うた」を検索すると、上位には無料系サイト検索ASPが来ます。次に、いかにも対策しているな、という感じのアフィリエイトサイト。そしてSEO対策済の公式サイトが続きます。「着うた コブクロ」ではほとんどが無料系サイトです。


Googleモバイルは2007年10月にベータ版終了。同月、モバイルアドセンスが開始されました。11月に「Android」という携帯用オープンOSが発表され、12月にはドコモと提携を発表しました。Googleのモバイルビジネスへの参入度合いが高まっており、今後、ますます力を発揮してくると思われます。


■モバイルSEO対策の基本


SEO対策対象の検索エンジンには、Yahoo!モバイル・Googleモバイル等、ロボット型の検索エンジンと、3キャリアの公式サイトの検索エンジンがあります。個々に説明すると細かくなってしまうので、一般的な対策についてお話しします。


SEO対策の方法には、大きく分けて内部対策と外部リンクの獲得に分けられます。まず、内部対策についてです。


サイト内コンテンツのソースコードについては、一番効果があるのはタイトルです。「着うた」なら「着うた○○」と入っているものが一番強い。また、必ずしも全ページを同じタイトルにする必要はないので、ページごとにキーワードを入れたタイトルをつけることも有効です。メタタグは長めに記述したほうが良いでしょう。h1タグはPCサイトではよく利用しますが、我々のデータではあまり結果が変わりません。


キーワードは、サイトに適切に配置するようにします。タイトルや、サイトトップ及びマーキーへの記述が重要。本文にもキーワードを入れるようにします。上位にヒットするよう、各ページのキーワードを戦略的に決め、PCのサイトと同じように展開するようにしましょう。ただ、中には「脳内メーカー」、「結婚情報」などキーワードを連呼しているページもあります。あまりやりすぎると、今後はペナルティの対象となる可能性もあり注意が必要です。


サイト構成も重要です。モバイルサイトはコンテンツが限られるため、総合サイトにするより思い切ってテーマを絞り込んだほうが良いでしょう。階層は最大で5階層くらいまでにしましょう(Yahoo!のクローラは深い階層を見ていないので2階層くらいまで)。構成を決めるときにもキーワードが重要。どういうキーワードで上位を狙うのか意識して作り込みを行います。テクニックとして、テーマごとにサイトを作ってYahoo!カテゴリに登録することも有効です。


そして、クローラが読み込めるサイトにするということです。システムで作ると動的なページになってしまうため、セッションIDのついていない静的なページを作るようにします。また、クローラは端末のUAの形で回ってくるので、UAやIPで制限してしまうとクローラが読みに行くことができません。その場合、検索結果に出てこないので注意が必要です。クローラが回る頻度はPCよりはるかに少なく、新しいサイトには1ヶ月来ないなどという状況もあります。そこで、クローラが来ているかどうか、ウェブマスターツール(Google)で確認することができます。


次に、外部リンク対策ですが、有料カテゴリ登録には、しいて挙げるとすると次のようなものがあります。「ヤフービジネスエクスプレスモバイル」、「クロスレコメンドモバイル」、「Jエントリーモバイル」、「F★ROUTEビジネスプレミアム」など。ただし、カテゴリは1回登録するとなかなか変更することができません。タイトルも変更ができないので、「こうじゃなかったのに」と失敗しないよう、注意が必要です。


その他の検索エンジン、ポータルサイト、一般サイト、無料サイトなどに登録すると、被リンク数が増えてきます。ブログやCGMの掲示板も、優良なものは効果があります。モバイルからPCサイトにアクセスしたユーザのために、PCサイトからモバイルサイトにリンクを受け継ぐことも有効です。


いずれにしても、クローラが回っている強いサイトからリンクを張ることがポイントです。インデックスされていないサイトにいくらリンクを張っても効果がありません。また、一度登録すると抜けられないリンク集もあるので、コントロール不能な怪しい手法には手を出さないよう注意してください。


■モバイルSEOの効果


最後に、我々が手がけたモバイルSEOの効果についてお話しします。例えば金融相談サイト。「自己破産」「任意整理」など複数のキーワードで上位表示されています。キーワードごとにサイトを新規制作しました。その結果、モバイルからの問い合わせがPCを上回り、現在では7:3くらいの比率になっています。このパターンはほかの業種にも使えると思います。


また、結婚情報サイトでは、「恋愛」「結婚」などいろいろなキーワードについて対策をしました。その結果、Yahoo!モバイルでは「結婚相談」で2週間で40位台から4位まで上昇しました。ユニークアクセス数は20倍以上アップしています。




● 質疑応答


Q1 モバイルサイトでもPCと同じようにスパムが現れると思われますが、いつ位にフィルターがかかると予測されていますか?

A1 現在、Googleアドセンスでは実際にはあまりマッチしていない広告も出てきます。つまり、サイトの中をあまり正確に読んでいないようです。今はページの中で、キーワードを連呼しているだけの意味のないページも検索上位に存在するのですが、検索エンジンの性能が上がるにつれて、それももうすぐ排除されていくでしょう。


Q2 Googleモバイルにサイト登録を行うためのポイントはありますか?

A2 まず、サイトマップの設置から試されるのがいいと思います。また、頻繁にクローラが回っているサイトからリンクを張るとクローラが来やすくなると思います。


Q3 モバイルSEO対策の、費用対効果についての考え方を教えてください。

A3 費用対効果について簡単にお話ししますと、公式サイトでは内部対策を強化することです。大きなショップ等ですとたくさんのキーワードに対して対策をするといった強化が有効です。小さなサイト、売上が300〜400万くらいのものだとしますと、費用を最小限に抑えて、大きなキーワードを狙います。美容系のキーワードなどでは、大きなキーワード1つでアクセスが変わりますから、内部・外部合わせて対策をします。ドメインに関しては、Yahoo!モバイルでは同一ドメインのものが複数入ってしまうようなこともあり、Googleはそれを問題視しています。別々のテーマであれば別々のドメインのサイトを作るのが良いでしょう。サブドメインはGoogleの場合同一ドメインとみなしていないので、サブドメインは使えます。


Q4 タイトルやメタタグについて、携帯サイトの場合、文字数の制限があったり、キャリア別に対策が異なるのでしょうか? また、PCからモバイルへのリンクは、サブドメインであっても有効でしょうか?

A4 タイトルに関しては、モバイルの場合は表示の制約があるので12文字程度です。そのため、タイトルにたくさんのキーワードを入れることはできません。なお、キャリア別には分ける必要はありません。 モバイルサイトを作る場合、モバイルから来る場合は自動的にモバイルサイトに誘導させます。モバイルのクローラも、同じように誘導してモバイルサイトとして認識させることができます。PCからモバイルへのリンクはサブドメインでも有効ですが、同じサーバ内に置くほうが効果が高いです。そういう意味では、○○○.jp/mのように設置するほうが効果が高いといえます。


2008.2.14
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